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初秋のヘリコイド付きマウントアダプター・ジュテームのススメ

Hello October !(´・ω・`)

もう秋なんだよなー、って、でも今年はまだツバメがいます。
なんでだろ?

ススキも今頃になってやっと増えてきた感じ。
中秋の名月の頃、ススキはたくさんあったっけ?、って感じで少し季節がずれてる?

そういえば彼岸花もまだ咲いてたりする。

生き物も植物も暦に縛られないというか、もっと正確なありのままの状況を常に感じて、そのありのままに反応して、少し先の季節を予感した行動で生きてるんだなあ…。
なんて素晴らしい。

…とおもって近づいたらもう終わってるのもぼちぼちあるわ。

レンジファインダー用のレンズで近寄れるのはだいたいこのくらいまでの距離なんだけど、ヘリコイド付きのマウントアダプターを使えば被写体にぐっと寄ることができるので、変わりダネとして持ってると便利かもしれないです。
いまは各社の昔の銘玉も使える各種マウントアダプターが出揃っていて、いい時代。

 


ところで彼岸花って写真に撮る場合は捉え所が難しいだとかよくいわれてますけど、それはきっと全てのパーツが細いのに、複数の花弁がかたまってひとつの花のように見えてサイズも大きくなるために、中心にシベがある一輪のものたちとはちょっと様子が違うから捉えどころに迷うのかも。

で、本当はよく見かけるような明るい派手な赤ではなくて、光を吸収するつや消しのような表面の少し紅寄りで黒いような赤だったり。

なので、赤を濃くしたり派手にしたり後加工するよりも、コントラストが高くなる背景、できれば暗い背景を見つけると自然な感じのまま引き立ってくるとおもいます、雨の日で花弁に水滴がかぶってたりする夜なんて自然な感じのままで幻想的かも、まあ記憶色ってものを否定してしまうわけじゃないですけど。

単体じゃないならもうちょと引いて、少し絞ってもいい感じ。

彼岸花は妖しい雰囲気を持つためか、曼珠沙華とか死人花とか火事の花だとか、ほの暗いようなイメージを醸す名前も付いてたりするけど、シオシオになるまでは繊細さが美しいお花ですよね。

シオシオの彼岸花+おとぼけの青鷺で花鳥図になってない図(笑)

 


PLフィルタの落とし穴
デジカメだと特に、赤い色ってのはなにかと面倒くさかったりします。
で、その赤い色を強調したいがために PLフィルタを使うという場合でも、その効果を最大にしてしまうとダメなのです。

何がダメかというと、PLフィルタを最大効果のところまで回してしまうと、艶も輪郭も消えて色飽和しやすいためで、赤い色の場合にはそこまでいかない絶妙なところってのをよく目で確認しておかないといけない、これは紅葉の場合でも同じようなことだったりします。
色のコントラストだけに気をとられず、同時に輪郭や艶の状態にも気を使って、最大効果よりも寸止めで、って感じで。

あと黄色い暖色で薄っぺらくて光を透過しやすいんだけど葉っぱの数がすごく多くて密で、薄いゆえに影もガンガンできる銀杏なんかも PLフィルタの最大効果では飽和しやすいんですけど、黄色系の場合は露出をプラス側にすることで潰さないでいい効果が出せたりします、絶妙なところってのをよく見ておかないといけないのは同じですけど、秋って色的にこういうシーンに出会うことが多くなると思いますので意識してて損はないかと。

 


ヘリコイド付きマウントアダプターは1〜2段絞ると使いやすい
ヘリコイド付きのマウントアダプターを使うと開放だと被写界深度がものすごく浅くなって、ピント面はほんとうに紙一枚って感じで前後が大きくボケるので、周辺の明るさとも相談だけど、場合によってはそれなりに絞らないとね、って感じで。

…とはいっても inali はオールドレンズを使ったイメージショットみたいなマクロって、開放近くでピントも少し甘めの緊張感のない作画が好きで、それが普通のマクロとはちょっと違う特異な表現をするところじゃないかなって思ってます。

そうなると、どこを芯にして前後のボケの始まりが美しく表現できるのかってところをよく見て考えるか、感じとって即決しないと収拾がつかなくなるというか、あんまりわざとらしいのは嫌だけど、アップはシンプルなだけにそれなりに意図がウエイトを持つのかなと。

 


カメラもレンズも手動で操作するのが好きな人向きだけど、小さな昆虫もかわいく写せます。
小さな虫が見ている世界を一緒に見ているような感じで。

大口径レンズを使えば、風に揺れる草花もハイスピードレンズゆえの手持ちでOK
しかも浅い深度で撮ることができて、とろけるようなボケも楽しめます。

遠目で見たとき水仙かな?とか思ったけど、そこらにあったのはぜんぶレインリリー、よく考えたら水仙とは季節も違うし。
そういえばスイセンもゼフィランサスも件のヒガンバナ科だったりして少し雰囲気も似てる。

秋とはいっても、これから大きくなる揚羽蝶の子がいっぱいのまだ暑い季節。

昔の球面レンズの残存収差が醸す適度な柔らかさって、こわいスズメバチも綺麗な蝶も、なぜかちょっと物語の挿絵のように見えてしまったりするかもしれないファンタジーな世界観が楽しめるような、古い球面レンズはこの先まだまだ楽しみながら使えると思います。

逆に、アポニッコールだとかアポズミクロンのように、名前にアポと冠してある完全無収差レンズは赤・青・紫の3色の光の焦点をそろえたものなので色滲みが出ないため、マウントアダプターのヘリコイドで寄るとかそういう使い方にはあまり向いていないかもしれないです。
きちっとしてて、ぽよ〜んっとしないかも。

完全に近く収差がないレンズはもともと製版用のレンズとして生まれた技術で、その精緻さはすごいものだけど、ファンタジーなものだとかポートレートに使うとはっきりと映りすぎて、これは見る人の好みやもちろん写すものにもよりますけど、レンズの味という説明不要の官能的な部分が極端に少ない描写になります。

オレンジ色のゼリーみたいなヤブガラシの花の蜜は人間が舐めても甘くて、虫に人気。
貧乏蔓とかいわれますけど、ヤブガラシの葉っぱは天ぷらにして食べると美味しいそうです。
アオスジアゲハはほんとうは羽を広げた側の水色の方がきれい。

厳密にいえば、虫そのものにはもうちょっとシビアにピントを合わせないとダメなのかも。
深度が浅いゆえにピント面もシビアなのに動き回るので、昆虫の体全体がぼけない程度には絞って、それで暗くなるようなら ISO を少しあげて、シャッタースピードはそのまま確保するのがいいかもしれない。
ヘリコイド付きのマウントアダプターで屋外の昆虫なんてのは状況に応じてそういうことを判断したりする遊びかもしれないので、老後の頭の体操にもなるんじゃないでしょうか。

ウラギンシジミのオス、こう見えて羽根の裏側は銀というか真っ白に見えます。

マウントアダプターはヘリコイドを全部伸ばさず、中途半端な位置で使うこともできます。
約5mm程度の移動量だけど、1〜2mm変わるとワーキングディスタンスが大きく変化する感覚で間合いがとれる。
マウントアダプター側のヘリコイドを動かして全体の様子をみて、レンズ側で合焦。

この子はコムラサキのメス、オスだったら紫がきれいだったのにメスは地味。


CPU付きのAFズームレンズのマクロや望遠でのクローズアップとはまた違ったスナップショット的な楽しみ方ができるというか、ブレ防止機構も三脚もイラネ、っていうか。

手動で操作するのがぜんぜん苦にならないどころか全てマニュアルで楽しめる人向きだけど、飽きたらヘリコイドを全部引っ込めて普通にマウントアダプタの役割で使えるし、一石二鳥で便利ですよ。

今はまだ柳に勢いがある季節。



最終便の十石船が帰っていく頃、青っぽい世界からちょっと黄色い世界に変わってくる時間。

最終便の三十石船、たくさん乗れるこの船のほうがなぜか十石船よりも引き波が起きなくて、風がなければ水面のリフレクトが綺麗なんだろうなー。

とかおもってたらちょっと夕焼け空になってた、黄色い世界のはずだわ。

花の蜜もだけど、蝶ってわりと地面の水も吸ってたりする。
なぜか足元で揚羽蝶が水を飲んでたので、またヘリコイドを少し伸ばしてみる。
蝶を驚かさないためにも立ち位置は変えられないけど、もうちょっとだけ微妙に寄せてあと少し大きく写るようにフレーミングしたい時も、ヘリコイドを中途半端に伸ばせるのが便利。


今ちょうど十石船や三十石船が涼しくて気持ちいいシーズンです、雨さえ降らなければ…。

せっかくだからお茶と茶団子もついてたらいいのにね、って思うけど。



ヘリコイド付きマウントアダプターとお気に入りの単焦点レンズで、荷物を最小限にしてお散歩したり旅行するの最高ですよ、ちょっと肩こり腰痛のときでも、最小限の持ち物ならだいたい大丈夫。

…(´・ω・`)

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